

国際的な会計基準の統合を背景に、企業会計基準委員会においてファイナンス・リース取引の会計処理の見直しについて協議・検討が重ねられた結果、2007年3月30日に「リース取引に関する会計基準」および「リース取引に関する会計基準の適用指針」(以下、『新リース会計基準』)が公表されるとともに、「所得税法等の一部を改正する法律」によりリース取引関連税制についても改正され、2008年4月1日以降締結したリース契約から適用が開始されることとなりました。
旧リース会計基準では、所有権移転外ファイナンス・リース取引に関し、一定の注記を条件として、通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行うことができましたが、「新リース会計基準」では、当該処理を廃止し、通常の売買取引に係る方法に準じて会計処理を行うこととなります。
(会計基準第9項、適用指針第21項)
なお、オペレーティング・リース取引は、従来通り賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行います。
新リース会計基準は、平成20年4月1日以降開始する連結会計年度及び事業年度から適用されます。(会計基準第23項)
ただし、四半期財務諸表に関しては、平成21年4月1日以降開始する連結会計年度及び事業年度に係る四半期財務諸表から適用されます。(会計基準第24項)
下記の①、②の企業について、適用対象となります。
①金融商品取引法の適用を受ける会社並びにその子会社及び関連会社
※株式上場会社、社債PCなど有価証券発行会社、株主数500以上の会社
②会計監査人を設置する会社及びその子会社
※会社法上の大会社(資本金が5億円以上、もしくは負債総額が200億円以上の株式会社)、及び任意に会計監査人を設置する会社
上記の①、②を除く株式会社は新リース会計基準を適用しないで2008年5月2日に公表した 「中小企業の会計に関する指針」(平成20年版)に従って会計処理することができます。 この指針に、リース取引の会計処理が規程されており、借り手は、 所有権移転外ファイナンス・リース取引について、「賃貸借処理」が可能となっております。
ファイナンス・リース取引とは、解約不能かつフルペイアウトのリース取引をいいます。(会計基準第5項、適用指針第5項)オペレーテイング・リース取引とは、ファイナンス・リース取引以外のリース取引をいいます。(会計基準第6項)自動車リース取引は、中古車市場が発達しているため、残存価額を反映したリース料が算出されます。残存価額を考慮した判定の結果、大半がノンフルペイアウトのリース取引(オペレーティング・リース取引)となります。

ファイナンス・リース取引とは、解約不能かつフルペイアウトのリース取引をいいますが、具体的には次の①又②のいずれかに該当する場合には、ファイナンス・リース取引と判定されます。
なお、自動車リースは中古車市場の存在等により、借手がリース物件に係る殆どすべてのコストを負担することとならない場合が多く、原則的基準である現在価値基準により判定を行うのが一般的です。
会計基準では、ファイナンス・リース取引と判定されたもののうち、次の①~③に該当するものを「所有権移転ファイナンス・リース取引」、それ以外を「所有権移転外ファイナンス・リース取引」に分類しています。(適用指針第10項)
全てのリース車両について1契約ごとに判定します。ファイナンス・リース取引として判定された場合は、売買として処理することとなります。 なお、借手は、個々のリース車両に重要性が乏しい場合の簡便的な取扱いとして、1契約300万円以下(維持管理費用除き)及び1年以内のリース取引については、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行うことができます。 (適用指針第34項、第35項)